結論:「すごい」は相手・場面により「素晴らしい」「優秀」「卓越」に使い分け。ビジネスでは具体性と敬意を込めた表現が重要。
本記事では、「すごい」の正しい言い換え・相手別使い分け・実用例文を最短で押さえます。
| 相手・場面 | カジュアル | ビジネス標準 | フォーマル |
|---|---|---|---|
| 上司・先輩 | すごい | 素晴らしい | 卓越されています |
| 同僚 | すごい | 優秀ですね | 見事です |
| 取引先・顧客 | すごい | 見事でございます | 圧巻でございます |
この記事はこんな人向け:
- 「すごい」をビジネスで多用してしまう方
- より適切で上品な表現を身につけたい方
- 相手に合わせた褒め方を覚えたい方
所要時間:4分 / 相手別・場面別例文で即実践
「すごい」とは?意味・使われ方・ビジネスでの問題点
「すごい」は程度や質が非常に高いことを表すカジュアルな形容詞。
日常会話では便利ですが、ビジネスでは表現が漠然とし、敬意が不足する場合があります。
「すごい」の3つの基本的な意味
1. 能力・技術が優れている
- 「すごい技術ですね」→ 高いスキル
2. 程度・規模が大きい
- 「すごい売上ですね」→ 予想を超える数値
3. 驚き・感動
- 「すごい企画ですね」→ 感心・驚嘆
なぜビジネスで「すごい」を言い換えるべきか?
| 問題点 | 具体例 | 改善効果 |
|---|---|---|
| 漠然としている | 何がどうすごいか不明 | 具体的で伝わりやすい |
| 敬意が不足 | 上司・取引先に失礼 | 相手への敬意を表現 |
| 幼稚な印象 | 語彙力が低く見える | 知的で上品な印象 |
| 感情が浅い | 表面的な反応に見える | 深い理解と評価を示す |
相手別「すごい」の言い換え戦略
👔 上司・先輩への言い換え
能力・成果を褒める場合
❌「部長の提案、すごいですね」
⭕「部長の提案は素晴らしいですね」
⭕「部長の提案に感銘を受けました」
⭕「部長の着眼点は卓越されています」
判断・決断を評価する場合
❌「すごい判断でした」
⭕「的確なご判断でした」
⭕「見事なご判断でした」
⭕「優れたご判断に敬服いたします」
🤝 同僚への言い換え
企画・アイデアについて
❌「君のアイデア、すごいね」
⭕「君のアイデアは優秀だね」
⭕「君のアイデアは斬新だね」
⭕「君のアイデアには感心したよ」
成果・結果について
❌「今回の成果すごいね」
⭕「今回の成果は見事だね」
⭕「今回の成果は立派だね」
⭕「今回の成果には驚いたよ」
🏢 取引先・顧客への言い換え
商品・サービスについて
❌「御社の商品、すごいですね」
⭕「御社の商品は素晴らしいですね」
⭕「御社の商品には感銘を受けます」
⭕「御社の商品は圧巻でございます」
実績・成果について
❌「すごい実績ですね」
⭕「見事な実績でございますね」
⭕「立派な実績をお持ちですね」
⭕「卓越した実績に敬服いたします」
場面別・ニュアンス別言い換え完全ガイド
📊 数値・実績を褒める場合
売上・業績
❌「売上がすごく伸びましたね」
⭕「売上が大幅に向上しましたね」
⭕「売上の伸長は目覚ましいですね」
⭕「売上の成長は驚異的ですね」
成長率・改善
❌「改善率がすごいです」
⭕「改善率が顕著です」
⭕「改善率が著しいです」
⭕「改善率が飛躍的です」
💡 アイデア・企画を褒める場合
創意・独創性
❌「すごいアイデアですね」
⭕「独創的なアイデアですね」
⭕「画期的なアイデアですね」
⭕「革新的なアイデアですね」
実用性・効果
❌「すごく効果的ですね」
⭕「非常に効果的ですね」
⭕「極めて実用的ですね」
⭕「抜群の効果が期待できますね」
🎯 技術・スキルを褒める場合
専門技術
❌「技術力がすごいですね」
⭕「技術力が優秀ですね」
⭕「技術力が卓越していますね」
⭕「技術力には感服いたします」
経験・知識
❌「経験がすごいですね」
⭕「豊富なご経験をお持ちですね」
⭕「貴重なご経験をお持ちですね」
⭕「ご経験の深さに敬服いたします」
程度別言い換えレベル一覧
📈 軽度の褒め言葉(日常的な評価)
| すごい | 代替表現 | 使用場面 |
|---|---|---|
| すごい | いい感じ | カジュアルな場面 |
| すごい | なかなか | 控えめに評価 |
| すごい | 良い | 標準的な評価 |
| すごい | 優れている | ビジネス標準 |
📈 中度の褒め言葉(しっかりした評価)
| すごい | 代替表現 | 使用場面 |
|---|---|---|
| すごい | 素晴らしい | 万能表現 |
| すごい | 優秀 | 能力・成果 |
| すごい | 見事 | 完成度・技術 |
| すごい | 立派 | 態度・姿勢 |
📈 強度の褒め言葉(深い感銘・驚嘆)
| すごい | 代替表現 | 使用場面 |
|---|---|---|
| すごい | 卓越した | 技術・能力 |
| すごい | 圧巻 | 完成度・規模 |
| すごい | 画期的 | 革新性・独創性 |
| すごい | 驚異的 | 数値・成果 |
📈 最高度の褒め言葉(最大級の評価)
| すごい | 代替表現 | 使用場面 |
|---|---|---|
| すごい | 空前絶後 | 歴史的成果 |
| すごい | 前代未聞 | 革命的変化 |
| すごい | 比類なき | 唯一無二の価値 |
| すごい | 至高 | 最高レベル |
ビジネスシーン別実践例文集
📧 メールでの褒め言葉
成果報告への返信
❌ NG例:
「今月の売上すごいですね。お疲れ様でした。」
⭕ 正解例:
「今月の売上向上は目覚ましいものがございますね。
チーム一丸となったご努力に深く敬意を表します。」
企画提案への評価
❌ NG例:
「すごい企画ですね。ぜひ進めましょう。」
⭕ 正解例:
「画期的な企画をご提案いただき、ありがとうございます。
革新的なアプローチに大変感銘を受けました。」
💼 プレゼン・会議での評価
プレゼン後の感想
❌「すごいプレゼンでした」
⭕「見事なプレゼンテーションでした」
⭕「圧巻のプレゼンテーションでした」
⭕「卓越したプレゼンテーションに感銘を受けました」
アイデア提案への反応
❌「すごいアイデアですね」
⭕「独創的なアイデアですね」
⭕「革新的な発想ですね」
⭕「画期的なご提案ですね」
📞 電話・商談での評価
実績・成果について
❌「御社の実績、すごいですね」
⭕「御社の実績は素晴らしいですね」
⭕「御社の実績には感服いたします」
⭕「御社の実績は業界でも群を抜いていますね」
技術・サービスについて
❌「すごい技術ですね」
⭕「卓越した技術力ですね」
⭕「優れた技術をお持ちですね」
⭕「技術力の高さに驚嘆いたします」
業界・職種別の専門的言い換え
💻 IT・エンジニア
技術・システム
❌「このシステムすごいですね」
⭕「このシステムは優秀ですね」
⭕「このシステムの完成度は高いですね」
⭕「システムアーキテクチャが卓越していますね」
パフォーマンス・効率
❌「処理速度がすごく早いですね」
⭕「処理速度が飛躍的に向上していますね」
⭕「パフォーマンスの最適化が見事ですね」
💰 営業・マーケティング
成果・数値
❌「成約率がすごく上がりましたね」
⭕「成約率が大幅に改善しましたね」
⭕「成約率の向上は目覚ましいですね」
⭕「成約率の伸長には驚嘆いたします」
戦略・手法
❌「すごい営業戦略ですね」
⭕「効果的な営業戦略ですね」
⭕「革新的なアプローチですね」
⭕「戦略的思考が光っていますね」
🎨 クリエイティブ・デザイン
作品・成果物
❌「デザインがすごくいいですね」
⭕「デザインが洗練されていますね」
⭕「デザインセンスが光っていますね」
⭕「芸術的な完成度ですね」
創意・表現
❌「すごく独創的ですね」
⭕「非常に独創的ですね」
⭕「創意に富んだ表現ですね」
⭕「オリジナリティが際立っていますね」
文化・状況による使い分け
🌏 国際的なビジネス
グローバル企業での表現
❌「すごい企画ですね」
⭕「エクセレントな企画ですね」
⭕「インプレッシブな企画ですね」
⭕「アウトスタンディングな企画ですね」
🏛️ 格式重視の業界
金融・法律・官公庁
❌「すごい成果ですね」
⭕「見事な成果でございます」
⭕「立派な成果をお収めになりました」
⭕「ご成果の程、深く敬服いたします」
🎭 クリエイティブ業界
広告・エンタメ・アート
❌「すごい作品ですね」
⭕「インパクトのある作品ですね」
⭕「心を打つ作品ですね」
⭕「圧倒的な表現力の作品ですね」
よくある間違いと正しい表現
❌ 特に注意したいNG表現
| NG表現 | 問題点 | 正しい表現 |
|---|---|---|
| 「すげー」 | 更にカジュアル | 「素晴らしい」 |
| 「すごすぎる」 | 幼稚な表現 | 「極めて優秀」 |
| 「マジすごい」 | 二重に不適切 | 「非常に優れている」 |
| 「ヤバいくらいすごい」 | 最悪の組み合わせ | 「驚異的な」 |
過度な褒め言葉への注意
適度な表現を心がける
❌ 大げさすぎ:
「この企画は前代未聞の素晴らしさです」
⭕ 適切:
「この企画は非常に優れていると思います」
相手との関係性を考慮
❌ 距離感を間違えた表現:
「課長の判断は神レベルです」
⭕ 適切:
「課長のご判断は的確でした」
英語での「すごい」相当表現
ビジネスで使える英語表現
標準的な褒め言葉
- Great – 素晴らしい(万能)
- Excellent – 優秀な(成果・品質)
- Outstanding – 傑出した(特に優れている)
- Impressive – 印象的な(感銘を受ける)
より具体的な表現
- Remarkable – 注目に値する
- Exceptional – 例外的に優れた
- Extraordinary – 並外れた
- Phenomenal – 驚異的な
最上級の表現
- Magnificent – 壮大な、見事な
- Spectacular – 目を見張るような
- Brilliant – 輝かしい、優秀な
- Incredible – 信じられないほど良い
「すごい」を使わない習慣づくり
📝 練習方法
1. 具体性を意識する
「すごい」と言いたくなったら
→「何がどうすごいのか」を3秒考える
→「技術が優れている」「発想が独創的」など具体化
2. 相手に合わせた表現を選ぶ
上司:「素晴らしい」「見事」
同僚:「優秀」「なかなか」
取引先:「感銘を受けます」「卓越した」
3. 段階的に言い換える
Week 1:「すごい」→「素晴らしい」
Week 2:「素晴らしい」→より具体的な表現
Week 3:相手別に使い分け
🎯 日常でできる練習
メール作成時のチェック
- 「すごい」を使っていないか確認
- より適切な表現に置き換え
- 相手との関係性は適切か確認
会話での意識改革
- 褒める前に一呼吸置く
- 具体的に何を評価するか明確にする
- 相手の立場を考慮した表現を選ぶ
状況別テンプレート集
📋 成果・実績を褒めるテンプレート
基本パターン
「〇〇の件、△△な成果で【評価表現】ですね。
特に□□の部分が【具体的評価】で、
◇◇への影響も【期待表現】と思います。」
例:
「今回のプロジェクト、予想を上回る成果で素晴らしいですね。
特にコスト削減の部分が見事で、
来期の予算への好影響も期待できると思います。」
💡 アイデア・提案を褒めるテンプレート
基本パターン
「〇〇のご提案、【評価表現】ですね。
△△の視点が【具体的評価】で、
□□への効果も【期待表現】と感じます。」
例:
「マーケティング戦略のご提案、画期的ですね。
顧客心理の視点が非常に鋭く、
売上向上への効果も大いに期待できると感じます。」
🛠️ 技術・スキルを褒めるテンプレート
基本パターン
「〇〇の【技術・スキル】、【評価表現】ですね。
特に△△の技術が【具体的評価】で、
□□の問題解決にも【効果表現】と思います。」
例:
「システム設計の技術力、卓越していますね。
特にセキュリティ設計が堅牢で、
今後のリスク回避にも大きく貢献すると思います。」
関連する褒め言葉・評価表現
能力・技術系の類語
| 分野 | 表現例 |
|---|---|
| 技術力 | 卓越・優秀・熟練・専門的 |
| 創造力 | 独創的・革新的・画期的・斬新 |
| 判断力 | 的確・適切・明快・冷静 |
| 実行力 | 確実・迅速・効率的・着実 |
成果・結果系の類語
| 種類 | 表現例 |
|---|---|
| 数値成果 | 顕著・著しい・飛躍的・目覚ましい |
| 品質成果 | 完璧・精密・丁寧・細やか |
| 効果成果 | 抜群・絶大・顕著・劇的 |
| 影響成果 | 広範囲・深刻・根本的・本質的 |
敬語レベル別完全ガイド
丁寧語レベル(同僚・部下)
「良いですね」「優れていますね」「なかなかですね」
「上手ですね」「見事ですね」「立派ですね」
尊敬語レベル(上司・先輩)
「お見事です」「ご立派です」「お上手です」
「素晴らしいです」「優秀でいらっしゃいます」
謙譲語レベル(取引先・顧客)
「感銘を受けます」「敬服いたします」「感心いたします」
「驚嘆いたします」「感動いたします」
最上級敬語(VIP・重要顧客)
「深く敬服いたします」「心より感銘を受けております」
「謹んで敬意を表します」「恐れ入るばかりでございます」
まとめ
- 基本方針:具体性と相手への敬意を込めた表現選択
- 相手別:上司→卓越・感銘、同僚→優秀・見事、取引先→敬服・感動
- 程度別:軽度→良い、中度→素晴らしい、強度→画期的・驚異的
- 練習方法:具体性を意識し、段階的に言い換え習慣を身につける
- 覚えておきたい一言:「すごい」の代わりに、相手と状況に応じた具体的で敬意ある表現を
FAQ:よくある疑問
Q1. 「すごい」を全く使ってはいけないのでしょうか?
A. 完全禁止ではありませんが、ビジネスでは控えることをおすすめします。
社内の親しい同僚とのカジュアルな会話なら問題ない場合もありますが、より適切な表現を使う習慣をつけることで、全体的な言葉遣いの品格が向上します。
Q2. 褒めすぎると逆効果になりませんか?
A. 適度な表現と具体性が重要です。
大げさすぎる褒め言葉は不自然に聞こえます。
相手の実際の成果や能力に見合った適切なレベルの表現を選び、具体的にどの部分が優れているかを伝えることが効果的です。
Q3. 年上の部下や専門性の高い分野での褒め方のコツはありますか?
A. 謙虚さと敬意を示す表現を選びましょう。
年上の部下には「勉強になります」「流石ですね」、専門分野では「専門性の高さに感服します」「深い知見をお持ちですね」など、相手の経験や専門性を認める表現が適切です。
Q4. メールと口頭で表現を変える必要がありますか?
A. 基本的に同じルールで構いませんが、口頭では相手の反応を見ながら調整できます。
メールではより丁寧で具体的な表現を心がけ、口頭では相手の表情や雰囲気に合わせて自然な表現を選ぶとよいでしょう。
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