「go」と「going」の違いに悩んでいませんか?
日本語では「行く」という一つの動詞で表現できることが、英語では「go」と「going」という異なる形で使い分けられます。
この違いが分からないと、「I go to school tomorrow.」(明日学校に行きます)と言ってしまうなど、基本的なミスを犯してしまいます。
英語の「go」と「going」の違いと、日本語の「行く」との対応関係を理解することで、より自然な英語表現ができるようになります。
この記事では、日本語との比較を通じて、この2つの表現の違いを徹底的に解説します。
この記事でわかること
- 「go」と「going」の正確な違い
- 日本語の「行く」との対応関係
- よくある間違いとその回避方法
- 実践的な例文30選
- フォーマル・カジュアルな場面での使い分け
「go」と「going」の基本的な違い
「go」と「going」は同じ「行く」という意味を持つ英語表現ですが、それぞれ文法的な役割が異なります。
日本語では「行く」という一つの動詞で表現できるものが、英語では文脈によって異なる形で使われるのです。
品詞と基本的な意味の違い
英語表現 | 品詞 | 文法的役割 | 日本語の対応表現 | 例文 |
---|---|---|---|---|
go | 動詞(原形) | 基本形、習慣・事実の表現 | 行く | I go to work every day. (私は毎日仕事に行きます。) |
going | 現在分詞 | 進行形、未来表現(be going to) | 行っている、行く予定 | I am going to the store now.(今店に行っているところです。) |
I am going to visit my parents.(両親を訪ねるつもりです。) |
「go」は動詞の原形で、主に現在時制の文や命令文で使われます。
一方、「going」は「go」の現在分詞形で、進行形を作ったり、「be going to」という未来表現の一部として使われたりします。
日本語では、「行く」という動詞一語で、「習慣的に行く」「今行っている途中」「これから行く予定」のすべてを表現できますが、英語ではそれぞれ異なる形で表現する必要があります。
日英語における「行く」概念の違い
日本語と英語では、「行く」という行為を表現する方法が根本的に異なります。
これが日本人英語学習者が「go」と「going」を混同しやすい主な理由の一つです。
時制の考え方の違い
日本語では時制の区別が英語ほど厳密ではありません。
例えば
🇯🇵 明日学校に行く。
🇺🇸 I am going to school tomorrow.(I go to school tomorrow. ではない)
日本語では未来のことでも現在形の「行く」を使いますが、英語では単純に「go」とは言わず、未来を表す表現(be going to, will go)を使います。
進行形の概念
日本語には英語の進行形に完全に対応する文法形式がありません。
「~している」は状態を表すこともあれば、進行中の動作を表すこともあります。
🇯🇵 今駅に行っている。
🇺🇸 I am going to the station now.
日本語の「行っている」は英語の「be going」(進行形)に対応しますが、日本語では「~ている」が完了の意味を持つこともあるため混乱しやすいのです。
「go」と「going」の使い分けポイント
「go」と「going」を正しく使い分けるには、状況やニュアンスを理解することが重要です。
ここでは主なシーンごとの使い分けポイントを解説します。
日常会話での使い分け
習慣や定期的な行動を表す→「go」を使う
- I go to the gym three times a week.(週に3回ジムに行きます。)
- She goes to church every Sunday.(彼女は毎週日曜日に教会に行きます。)
現在進行中の行動を表す→「be going」を使う
- I am going to the supermarket now.(今スーパーに行っているところです。)
- They are going home after work.(彼らは仕事の後、家に帰るところです。)
未来の予定や意図を表す表現
予定された行動→「be going to」を使う
- I am going to visit my grandmother this weekend.(今週末、祖母を訪ねる予定です。)
- We are going to have a meeting tomorrow.(明日会議をする予定です。)
単純未来→「will go」を使う
- I will go there if necessary.(必要ならそこに行きます。)
- She will go abroad next year.(彼女は来年海外に行くでしょう。)
ビジネスシーンでの使い分け
ビジネスメールでの予定表現→フォーマルな表現を心がける
- I will go to the conference in Tokyo next month.(来月、東京の会議に出席します。)
- Our team is going to present the new project.(私たちのチームは新しいプロジェクトを発表する予定です。)
電話での応対→明確な表現を
- I am going to transfer you to the sales department.(営業部に電話を転送します。)
- Mr. Smith is not here. He has gone to a meeting.(スミスさんはここにいません。会議に行っています。)
日本人がよく間違える「go」と「going」の使い方
日本語の干渉により、日本人英語学習者はしばしば「go」と「going」の使い方を間違えます。
以下は典型的な誤用例とその修正です。
未来の予定に単純現在形を使う誤り
🚫 I go to Osaka tomorrow.(明日大阪に行きます。)
✅ I am going to Osaka tomorrow. / I will go to Osaka tomorrow.
日本語では未来のことでも「明日大阪に行く」と現在形で表現しますが、英語では単純に「go」とは言えません。
「am going to」か「will go」を使います。
進行形と単純現在形の混同
🚫 I going home now.(今、家に帰ります。)
✅ I am going home now.
「going」は現在分詞なので、単独では使えません。
必ず「am/is/are」などの助動詞と一緒に使います。
「go」と「come」の混同
🚫 Please go here tomorrow.(明日ここに来てください。)
✅ Please come here tomorrow.
日本語では「ここに行く」と言いますが、英語では話者がいる場所に対して「go」ではなく「come」を使います。
移動の完了を表現する際の誤り
🚫 He is going to the station already.(彼はすでに駅に行っています。)
✅ He has gone to the station already.
移動が完了している場合、進行形ではなく現在完了形を使います。
「go」と「going」の実践的な例文集
様々な状況での「go」と「going」の使い方を例文で学びましょう。
日本語と英語の対訳を並べて理解を深めます。
日常会話での例文
予定を聞く・伝える
- 🇯🇵:週末どこに行くの? /🇺🇸:Where are you going this weekend?
- 🇯🇵:明日映画に行くつもりです。/🇺🇸:I am going to the movies tomorrow.
- 🇯🇵:一緒に買い物に行きませんか?/🇺🇸:Would you like to go shopping with me?
習慣について話す
- 🇯🇵:彼女は毎朝ジョギングに行きます。/🇺🇸:She goes jogging every morning.
- 🇯🇵:あなたはどのくらいの頻度でジムに行きますか?/🇺🇸:How often do you go to the gym?
ビジネスメールでの例文
会議・出張の予定
- 🇯🇵:来週東京のオフィスに行く予定です。/🇺🇸:I am going to our Tokyo office next week.
- 🇯🇵:カンファレンスには誰が行きますか?/🇺🇸:Who is going to the conference?
業務連絡
- 🇯🇵:書類を取りに行ってきます。/🇺🇸:I am going to get the documents.
- 🇯🇵:クライアントとの打ち合わせに行ってきます。/🇺🇸:I am going to meet with the client.
旅行・交通に関する例文
道案内・移動
- 🇯🇵:駅までどうやって行けばいいですか?/🇺🇸:How do I go to the station?
- 🇯🇵:今どこに行くところですか?/🇺🇸:Where are you going now?
- 🇯🇵:この道をまっすぐ行ってください。/🇺🇸:Please go straight down this road.
旅行の計画
- 🇯🇵:夏休みにはどこに行く予定ですか?/🇺🇸:Where are you going for summer vacation?
- 🇯🇵:来年ヨーロッパに行くつもりです。/🇺🇸:I am going to Europe next year.
特別な表現・イディオム
- 🇯🇵:うまくいってる?/🇺🇸:How’s it going?
- 🇯🇵:行ってらっしゃい。/🇺🇸:Have a good day. / Have a safe trip.
- 🇯🇵:先に行って。/🇺🇸:You go ahead.
- 🇯🇵:話を続けて。/🇺🇸:Go on.
「go」「come」「leave」「depart」の違いと使い分け
「go」に関連する移動を表す動詞との違いを理解しましょう。
日本語では「行く」で表現される場面でも、英語では状況によって異なる動詞を使います。
移動動詞の比較表
英語表現 | 基本的な意味 | 日本語の対応 | 使用場面 |
---|---|---|---|
go | ある場所から別の場所へ移動する | 行く | 汎用的に使える移動動詞 |
come | 話者のいる場所(または話者が心理的に近いと感じる場所)に向かう | 来る | 話し手の方向に向かう移動 |
leave | 出発する、ある場所を去る | 出発する、去る | 出発点を強調したい場合 |
depart | (特に正式に)出発する | 出発する | フォーマルな状況、交通機関の発着 |
ニュアンスの違い
- 「go」:最も一般的な移動動詞。方向性は問わない。
- 「come」:話者の視点が重要。話者がいる場所(または話者が心理的に近いと感じる場所)への移動。
- 「leave」:出発点を強調し、どこへ向かうかは問わない。
- 「depart」:「leave」よりフォーマルで、特に定期便などで使われる。
例:
- I am going to the station.(駅に行きます。)
- Please come to my office.(私のオフィスに来てください。)
- When did you leave home?(何時に家を出ましたか?)
- The train departs at 9:00.(電車は9時に出発します。)
「go」と「going」の発音とリスニングのポイント
「go」と「going」の発音の違いを理解することで、リスニングの精度が向上します。
「go」の発音
- 発音記号:/goʊ/
- 「ゴウ」に近い発音
- 短く、一音節で発音される
「going」の発音
- 発音記号:/ˈgoʊ.ɪŋ/
- 「ゴーイング」に近い発音
- 二音節で、語尾の「ing」が鼻音になる
聞き取りのコツ:
- 「going」は「go」より長く発音される
- 「going」の「ing」は鼻にかかる音なので、その違いを聞き分ける
- 「I’m going」は会話では「I’m goin’」と「g」が脱落して発音されることも多い
まとめ:「go」と「going」の違いを日本語と比較して理解する
「go」と「going」の違いを日本語の「行く」と比較しながら理解することで、英語での自然な表現が可能になります。
覚えておきたいポイント
- 「go」は動詞の原形で、習慣や事実を表現する時に使う
- 「going」は現在分詞で、進行形(~しているところ)や未来表現(~する予定)で使う
- 日本語の「行く」は文脈によって「go」「am/is/are going」「will go」など様々な形に対応する
- 未来の予定を話す時は、日本語では現在形でも英語では「am going to」か「will go」を使う
- 「come」「leave」「depart」など、状況に応じた適切な移動動詞を使い分けることで、より自然な英語表現になる
「go」と「going」の違いは日本語と英語の言語構造の違いから来ています。
日本語の感覚をそのまま英語に持ち込まず、英語の文法ルールに従って適切に使い分けましょう。
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よくある質問
Q1:「I go to school tomorrow.」は間違いですか?
A:はい、間違いです。
未来のことを表す場合は「I am going to school tomorrow.」または「I will go to school tomorrow.」が正しい表現です。
英語では未来の予定を表す場合、単純現在形ではなく、be going to構文や助動詞willを使います。
Q2:「going」だけで使うことはできますか?
A:「going」は現在分詞なので、通常は単独では使えません。
「am/is/are going」のように助動詞と一緒に使います。
ただし、「Where are you going?」に対する答えとして「Going home.」のように省略した形で使うことはあります。
Q3:日本語の「行っている」は英語でどう表現しますか?
A:文脈によって異なります。
移動中の場合は「I am going」(進行形)、すでに到着している場合は「I have gone」(現在完了形)になります。
日本語の「~ている」は複数の英語表現に対応するため、状況をよく考える必要があります。
Q4:「go」と「come」の使い分けを簡単に説明してください。
A: 「go」は話者から離れる方向への移動、「come」は話者(または話者が心理的に近いと感じる場所)に向かう移動を表します。
例えば、あなたがオフィスにいる場合、「Please come to my office」(私のオフィスに来てください)と言います。
自分が相手の場所に移動する場合は「I will go to your office」(あなたのオフィスに行きます)となります。
Q5:「be going to」と「will」の違いは何ですか?
A:どちらも未来を表しますが、「be going to」は予め計画していた予定や意図を表し、「will」は話している瞬間の決断や自然な成り行きを表すことが多いです。
例えば、「I am going to study tonight」(今夜勉強する予定です)は前もって決めていたニュアンス、「I will help you」(手伝いますよ)はその場での申し出のニュアンスがあります。
Q6:「gone」と「went」の違いは何ですか?
A:「gone」は「go」の過去分詞で、「have/has gone」のように現在完了形で使います。
「went」は「go」の過去形で、単純過去を表します。
「He has gone to Paris」(彼はパリに行っています=まだ戻っていない)と「He went to Paris last week」(彼は先週パリに行きました=すでに行って戻ってきた可能性も)では異なるニュアンスになります。