「なお」「また」「さらに」は、いずれも追加の情報をつなぐ接続詞ですが、意味と役割は異なります。
結論:「なお=補足」「また=並列」「さらに=発展」。
この3つを理解することで、文章は格段に読みやすくなります。
この記事でわかること
- 「なお」「また」「さらに」の違いを比較表で整理
- ビジネス/日常での正しい使い分け方
- 誤用例と修正版の解説
(読む時間:約6分)
「なお」「また」「さらに」の基本的な意味【定義と解説】
「なお」=補足・注意
「なお」は、本題に付随する補足情報や注意点を加えるときに使います。
例:会議は10時からです。なお、資料は事前に配布します。
「また」=並列・追加
「また」は、前述と同じ重要度の情報を追加するときに用います。
例:彼は英語が堪能です。また、中国語も話せます。
「さらに」=発展・強調
「さらに」は、前の内容を一段階進めて強調するときに用います。
例:この製品は軽量です。さらに、防水機能も備えています。
違いを一目で理解【比較表】
接続詞 | 主な役割 | 情報の性質 | 使用例 |
---|---|---|---|
なお | 補足・注意 | 本題に対する付加情報 | 提出期限は金曜です。なお、遅延は受け付けません。 |
また | 並列・追加 | 前述と同等の新情報 | 彼は英語が堪能です。また、中国語も話せます。 |
さらに | 発展・強調 | 前述を超える/発展させる情報 | この製品は軽量です。さらに防水機能付きです。 |
ビジネスでの使い分け【実務に役立つポイント】
- なお:条件や注意点を補足
- また:重要事項を列挙
- さらに:提案や強調を深める
例文:
- 添付資料をご確認ください。なお、不明点は別途ご相談ください。
- 彼は英語が堪能です。また、海外経験も豊富です。
- 新システムは処理速度が向上しています。さらに、セキュリティも強化されています。
日常会話での使い分け【自然な表現】
- なお:やや硬い。主に書き言葉
- また:自然で最も使いやすい
- さらに:話題を盛り上げたいとき
例文:
- 明日は19時集合です。なお、チケットは私が予約済みです。
- このカフェはコーヒーが美味しいよ。また、ケーキもおすすめ。
- このアプリは無料です。さらに広告も少ないので快適。
よくある誤用例【修正つき】
「なお」の誤用
🚫 誤:新製品Aを発表します。なお、新製品Bも発表します。
✅ 正:新製品Aを発表します。また、新製品Bも発表します。
「また」の誤用
🚫 誤:提出期限は金曜です。また、遅延は受け付けません。
✅ 正:提出期限は金曜です。なお、遅延は受け付けません。
「さらに」の誤用
🚫 誤:この商品は防水です。さらに、来週キャンペーンを開始します。
✅ 正:この商品は防水です。また、来週キャンペーンを開始します。
まとめ【覚えておきたい一言】
- 「なお」=補足・注意
- 「また」=並列・追加
- 「さらに」=発展・強調
👉 「注意=なお」「並列=また」「発展=さらに」と覚えれば迷わない!
よくある質問(FAQ)
Q1:「なお」と「ちなみに」はどう違いますか?
A: 「なお」はフォーマル寄りで、本題に関連する重要な補足を加えるときに使います。
一方「ちなみに」はカジュアル寄りで、本題から少し離れた豆知識的な情報を添えるときに使います。
Q2:「さらに」と「加えて」はどう違いますか?
A: どちらも情報追加を示しますが、「さらに」は程度・量の増加や内容の発展を強調するときに使います。
「加えて」はニュートラルに「もう一つ情報を添える」ニュアンスで、強調度は弱めです。