職場や日常のやり取りで、
- 「話が噛み合わない」
- 「言った言わないになった」
- 「同じ説明をしたはずなのに理解が違う」
という経験はありませんか?
こうした“ズレ”を説明するときによく使われるのが「認識」「相違」「齟齬」という言葉です。
結論から言うと、
- 認識:物事をどう捉えているか(理解の状態)
- 相違:内容・基準と比べた食い違い
- 齟齬:認識のズレが原因で起こる意思疎通の食い違い
という違いがあります。
この記事では、「何がズレているのか」を言語化できるよう、例文と判断基準で整理します。
認識・相違・齟齬の違い【結論】
まず全体像です。
| 表現 | 中心 | ずれる対象 |
|---|---|---|
| 認識 | 状態 | 人の理解・捉え方 |
| 相違 | 比較 | 内容・基準・事実 |
| 齟齬 | 結果 | 意思疎通・コミュニケーション |
👉 理解の状態=認識
👉 内容の食い違い=相違
👉 噛み合わない状態=齟齬
「認識」の意味と使い方
認識の意味
「認識」は、物事をどう理解し、どう捉えているかという“理解の状態”を表します。
良い・悪いではなく、まずは「そう思っている」「そう捉えている」という意味で使われます。
例文
- 認識が甘い
- 現状を認識している
- 私の認識ではそうです
✅ ポイント:人の頭の中の捉え方
「相違」の意味と使い方
相違の意味
「相違」は、事実・基準・説明内容などと比べて食い違いがあることを表します。
比較対象がある場合に強い言葉です。
例文
- 説明内容と事実に相違がある
- 契約内容と相違がある
- ご認識と相違ありません
✅ ポイント:何と比べてズレているかが明確
「齟齬」の意味と使い方
齟齬の意味
「齟齬」は、認識や理解のズレによって、意思疎通がうまく噛み合わないことを表します。
「齟齬がある」は、“話が通じていない”状態を、やや硬めに表現する言葉です。
例文
- 認識に齟齬がある
- 説明不足で齟齬が生じた
- 両者の間で齟齬が拡大した
✅ ポイント:コミュニケーションの不具合
「齟齬」は“認識のズレによる噛み合わなさ”を表す言葉です。
似た言葉の全体像は、
→ 「齟齬」「相違」「不一致」の違い で整理できます。
3語をストーリーで理解する(最重要)
この3語は、流れで見ると一発で理解できます。
- 人それぞれの捉え方がある → 認識
- 認識の内容が食い違っている → 相違
- その結果、やり取りが噛み合わない → 齟齬
つまり、
認識(状態)
→ 相違(内容のズレ)
→ 齟齬(意思疎通の問題)
という関係です。
同じ場面での使い分け(例文比較)
例:指示が伝わらなかった場合
- 認識が不足していた
(理解の段階に問題) - 指示内容と理解に相違があった
(内容が食い違っていた) - 説明不足により齟齬が生じた
(意思疎通が噛み合わなかった)
迷ったときの判断基準(実用)
次の3問で決められます。
Q1:人の理解・捉え方を言いたい?
→ 認識
Q2:内容や基準と比べて違う?
→ 相違
Q3:会話・連携が噛み合っていない?
→ 齟齬
ビジネス文で無難な言い換え(柔らかくする)
「齟齬」は便利ですが、硬く・強く見えることもあるので、状況次第で言い換えも有効です。
- 齟齬がある
→ 認識の行き違いがある
→ 認識が一致していない
→ 認識にズレがある
謝罪や調整では、柔らかい言い方の方が収まりやすいです。
よくある誤用と注意点
- ❌ 数値に齟齬がある
→ ⭕ 数値に差異/不一致がある
(齟齬は認識ズレが中心) - ❌ 認識に相違がある
→ ⭕ 認識に齟齬がある
(認識=人の理解なので、食い違いなら齟齬が自然)
「相違」は、文脈によって「差異」や「違い」と混同されやすい言葉です。
➡ 「差異」「相違」「違い」の違い も参考にしてください。
まとめ|認識・相違・齟齬の違い
- 認識:人の理解・捉え方
- 相違:内容・基準との食い違い
- 齟齬:意思疎通が噛み合わない状態
👉 理解(認識)/比較(相違)/噛み合わなさ(齟齬)で整理すると、文章が正確になります。

