「適正」「適切」「妥当」は、いずれも「良い」「問題がない」判断を表す言葉ですが、それぞれ評価しているポイントが違います。
結論から言うと、
- 適正:基準や許容範囲の中に収まっている
- 適切:状況・目的・相手に合っている
- 妥当:無理がなく、筋が通っている
という違いがあります。
ビジネス文では特に、この3語を混同すると 伝えたい評価がズレるため注意が必要です。
適正・適切・妥当の違い【結論】
まずは表で整理します。
| 表現 | 評価の軸 | 一言でいうと |
|---|---|---|
| 適正 | 基準・範囲 | 基準内 |
| 適切 | 文脈・目的 | 場に合う |
| 妥当 | 合理性・筋 | 無理がない |
👉 数値や基準なら 適正
👉 対応や表現なら 適切
👉 判断の納得感なら 妥当
「適正」の意味と使い方
適正の意味
「適正」は、基準・ルール・相場・上限下限などに照らして、ちょうどよい状態を表します。
「適正価格」「適正人数」「適正値」など、数量・範囲と相性が良いのが特徴です。
例文
- 適正価格で販売する
- 人員を適正化する
- 適正な手続き
✅ ポイント:基準や規定を満たしているかを見る言葉
「適切」の意味と使い方
適切の意味
「適切」は、状況・目的・相手に合っていて、ふさわしいことを表します。
判断の軸は「基準」よりも 場面・文脈に合うかどうか です。
例文
- 適切に対応する
- 適切な表現に直す
- 適切なタイミングで連絡する
✅ ポイント:場に合っているかを見る言葉
なお「適切」は状況に合うかどうかを表す言葉ですが、ビジネスでは「差異」「相違」のように“違い”を表す語とセットで比較されることも多いです。
➡ 「差異」「相違」「違い」の違い で整理すると迷いにくくなります。
「妥当」の意味と使い方
妥当の意味
「妥当」は、無理がなく、合理的で、筋が通っていることを表します。
「適正」と違って、必ずしも“基準内”である必要はなく、常識的に納得できるかどうかが中心です。
例文
- 妥当な判断
- 妥当な見積もり
- その結論は妥当だ
✅ ポイント:納得感があるかを見る言葉
3語を同じ場面で比較(例文)
例:見積もりが高いか安いかの話
- その金額は適正です
(相場や基準に合っている) - その提案は適切です
(目的・状況に合っている) - その判断は妥当です
(筋が通っている)
👉 同じ「OK」でも、OKの理由が違うことが分かります。
迷ったときの判断基準(超実用)
次の3問で即決できます。
Q1:基準・相場・規定に合っている?
→ 適正
Q2:場面・目的・相手に合っている?
→ 適切
Q3:無理がなく納得できる?
→ 妥当
ビジネス文でよくある使い分け
適正(基準・数値)
- 適正価格
- 適正水準
- 適正な処理
適切(対応・運用)
- 適切な対応
- 適切な運用
- 適切にご案内する
妥当(評価・判断)
- 妥当な判断
- 妥当性の検証
- 妥当な範囲
よくある誤用と注意点
- ❌ 適正な対応をお願いします
→ ⭕ 適切な対応をお願いします
(対応は“場面に合うか”が軸) - ❌ 適切価格
→ ⭕ 適正価格
(価格は“相場・基準内”が軸) - ❌ 妥当な表現
→ ⭕ 適切な表現
(表現は“相手や場に合うか”が軸)
「相違」や「不一致」のような言葉は、社内外のやり取りで誤解を生みやすいポイントです。
➡ 「齟齬」「相違」「不一致」の違い も参考になります。
まとめ|適正・適切・妥当の違い
- 適正:基準・相場の範囲内
- 適切:状況・目的に合う
- 妥当:無理がなく筋が通る
👉 基準/場面/納得感で選ぶと、文章が正確になります。

