ビジネスメールや挨拶文でよく見かける
「今後ともご指導ご鞭撻のほど、よろしくお願いいたします。」
この表現に対して、
- なんだか大げさに感じる
- 古くさい印象がある
- 今の時代に合っていない気がする
- 丁寧すぎて距離を感じる
そう思ったことはありませんか?
結論から言うと、その感覚は間違っていません。
本記事では、
- なぜ「重い」と感じるのか
- 本来の意味
- 現代ビジネスでの立ち位置
- 無理なく使える言い換え
を整理し、「使う・使わない」の判断ができるよう解説します。
「ご指導ご鞭撻のほど」の本来の意味
言葉の分解
- ご指導:教え導くこと
- ご鞭撻:厳しく励まし、奮い立たせること
つまりこの表現は、
「厳しい指導も含めて、成長のために鍛えてください」
という非常に強い覚悟表明の言葉です。
なぜ現代では「重い」と感じられるのか
理由①:精神論・根性論のニュアンス
「鞭撻」という言葉自体が、
- 厳しさ
- 修行
- 上下関係
を強く連想させます。
現代のビジネスでは、
- 対話
- フラットな関係
- 協働
が重視されるため、ズレを感じやすいのです。
理由②:実際の関係性と合っていない
- まだ関係が浅い相手
- 同僚・取引先
- カジュアルな業界
こうした相手に使うと、
「そんな覚悟、求めてないけど…」
という温度差が生まれます。
理由③:定型文としての形骸化
本来は強い意味を持つ言葉が、
- 就職挨拶
- 定型メール
- テンプレ結び
として乱用された結果、
- 中身が伴わない
- 古い表現
という印象が残ってしまいました。
それでも使っていい場面はある?
結論:あるが限定的です。
使っても違和感が出にくいケース
- 新入社員・新人としての正式挨拶
- 師弟関係・明確な上下関係
- 伝統的・保守的な業界
- 式典・公式文書
この場合は、
覚悟を示す言葉
として、今も有効です。
無理に使わなくていい理由
多くのビジネスシーンでは、
- 丁寧さ
- 誠実さ
- 継続的な関係性
が伝われば十分です。
「重い敬語」=「丁寧」ではありません。
今どき自然な言い換え表現
王道・万能型
- 今後ともご指導のほど、よろしくお願いいたします
- 引き続きご指導いただけますと幸いです
やわらかめ・現代的
- 今後ともご助言を賜れますと幸いです
- 引き続きお力添えをお願いいたします
関係性重視型
- 今後とも変わらぬお付き合いのほど、よろしくお願いいたします
- 引き続きご一緒できましたら幸いです
ビジネスメール例文比較
重め(フォーマル・覚悟表明)
今後ともご指導ご鞭撻のほど、よろしくお願い申し上げます。
標準(最も無難)
今後ともご指導のほど、よろしくお願いいたします。
やわらか(現代的)
引き続きご指導いただけますと幸いです。
結論|「重い」と感じたら使わなくていい
判断基準はシンプル
- 覚悟を示したい → 使ってOK
- 丁寧に締めたい → 不要
- 違和感がある → 別表現が正解
現代ビジネスにおいては、
自然さ・相手との距離感
が何より重要です。
まとめ
- 「ご指導ご鞭撻のほど」は本来かなり重い表現
- 現代では違和感を持たれやすい
- 使う場面は限定的
- 無理に使う必要はない
- 代替表現は豊富にある
正しい敬語とは、相手に合わせて選べる敬語です。
違和感を覚えたあなたの感覚は、今の日本語感覚としてとても健全です。
