「謹賀新年」と「賀正」はどう違う?
「迎春」はビジネスで使っていい?
「寿」や「福」は目上に送ってよい?
——こうした “賀詞の疑問” は、年賀状シーズンになると毎年多く検索されるテーマです。
賀詞は、相手との関係性によって使い分ける必要がある言葉 であり、選び方ひとつで「丁寧」「失礼」「カジュアル」が決まります。
この記事では、年賀状や挨拶状に使う賀詞の
- 正しい意味
- 丁寧度(フォーマル〜カジュアル)
- 目上に使えるか
- 避けた方がよい場面
- 文例
をわかりやすく解説します。
2026年の年賀状作成にも、そのまま活用できます。
賀詞とは?
賀詞(がし)とは、新年を祝うあいさつとして書かれる言葉 のこと。
「謹賀新年」「賀正」「迎春」などがそれにあたります。
賀詞には “格” のようなものがあり、
- 形式の丁寧さ
- 相手との関係性
- 使用してよい場面
がそれぞれ異なります。
賀詞の選び方で文章全体の印象が大きく変わるため、選び方は非常に重要です。
一目でわかる|賀詞の丁寧度マップ
【最も丁寧・正式】
文章賀詞
┗ 謹んで新春のお喜びを申し上げます
┗ 謹んで初春のお慶びを申し上げます
【丁寧】
四文字賀詞
┗ 謹賀新年/恭賀新年
【一般的・やや軽め】
二文字賀詞
┗ 迎春/賀正/新春
【カジュアル】
一文字賀詞
┗ 寿/賀/福/春
目上・ビジネス:文章賀詞 > 四文字賀詞
友達・家族:二文字賀詞・一文字賀詞も可
一文字賀詞(寿・賀・福・春)
特徴
- 短い/デザイン性が高い
- カジュアル
- 目上には基本的にNG
例
- 寿
- 賀
- 福
- 春
適した相手
- 友人
- 家族
- SNS・カード
避けるべき場面
- 会社の上司
- 取引先
- フォーマル文書
二文字賀詞(迎春・賀正・新春)
特徴
- 一般的な表現
- 目上に使っても “絶対ダメ” ではないが推奨されない
- 略語に見える場合があるため控えるのが無難
代表例
- 迎春
- 賀正
- 新春
適した相手
- 親しい相手
- 会社の同僚
- ライトな関係のビジネス相手(※無難にしたいなら避ける)
避けるべき場面
- 上司
- 重要顧客
- フォーマル文書
四文字賀詞(謹賀新年・恭賀新年)
特徴
- 丁寧でフォーマル
- ビジネス文書に最適
- 失敗しない表現
代表例
- 謹賀新年(もっとも使われる)
- 恭賀新年(やや格式高い)
適した相手
- 上司
- 取引先
- 会社の正式文書
文例
- 謹賀新年
旧年中は格別のご厚情を賜り、誠にありがとうございました。
文章形式の賀詞(最も丁寧)
特徴
- 丁寧さ・正式さが最も高い
- 絶対に失礼にしたくない相手向け
- 企業公式文書にも使える
代表例
- 謹んで新春のお喜びを申し上げます
- 謹んで初春のお慶びを申し上げます
適した相手
- 重要顧客
- 取引先
- 上司
- 会社代表名で出す年賀状
賀詞で避けたいNG表現
✔ 「寿」「賀」など一文字賀詞を目上に使う
✔ 略式の「賀正」「迎春」を重要顧客に使う
✔ 「元旦」の誤用
→ 元旦は1月1日の「朝」だけ
✔ 不吉な言葉(去る、終わる、落ちる)
👉 詳しくはこちらで解説
→ 元旦と元日の違い【2026】
賀詞の選び方チャート
◆ 相手が上司・取引先?
→ YES → 四文字/文章賀詞
→ NO → 下へ
◆ 相手が親しい友人?
→ YES → 二文字/一文字賀詞もOK
→ NO → 下へ
◆ 家族・カジュアル?
→ YES → 一文字賀詞OK
◆ 迷ったら?
→ 謹賀新年 を使う(最も無難)
文例(使い分けイメージ)
上司向け
謹んで新春のお喜びを申し上げます。
旧年中はひとかたならぬご指導を賜り、厚く御礼申し上げます。
友人向け
迎春!今年もよろしくね!
家族向け
寿 今年も元気に過ごそうね。
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